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「公平」なサービス
週末は、急遽「伏見集合」という…実に嬉しい「呼び出し」があり、「大甚」を皮切りに、「ARCO」、「BAR BARNS」、そして最後は、おなじみ「エストマーレ」と筆者の「バーご指南役」とご一緒させていただいた。実に楽しいひと時であった。
さて、かの「大甚」(大甚本店)には、いくつか暗黙の了解というものがある。その中でも興味深いのは、実は「常連席」というものがあることである。これも「大甚の流儀」である。
大甚入り口から二階へ通じる階段の真下で、窮屈、それもちょっと薄暗いような席(大甚の符牒は階段下奥と階段下手前)、入り口が開いたすぐそばのお落ち着かない席(大甚の符牒は入り口手前と入り口奥)、両方ともお世辞にも「上席」とはいえないが、実はここが「大甚」の「常連席」なのである…。
次回「大甚」に行かれたら、このあたりを見回してほしい。大体いつも同じ顔ぶれのはずである。
ただ、「常連席」は、決して、自分から座るものではない。大甚を訪ねると、入り口が開いた瞬間に、燗付けをしている女将(三代目夫人)さんか大胆眼鏡のご主人(三代目、筆者は社長と、また従業員は旦那さんと呼称している)がこちらを振り向き「何名さん?」と聞く。この一瞬ですべて判断され、自分が座る席も決まる。
数百人といる「常連さん」の大体の好みはすべてこの二人はお見通しだ。座る席は、混雑情況と勘案されながら、ここで決められる。「一見さん」でどうにも混雑していれば、「二階へどうぞぉ」となり、「常連さん」で少々の混雑なら、「入り口か階段下座ってぇ」という具合である。
あまりなじみでない人は、この「末席」(実は常連席)のことを知らないから、常連を優遇しているとは、誰も思わない。この「サービス」は秀逸でもある。また、混雑時にこそ、人知れず「緩衝地帯」のような席を、さりげなく空けておくことで、この振り分けをスムーズにしているのはご主人の「お客さばきの技」でもある。
大甚で待ち合わせた「師匠」は、すでに混雑した店内で「階段下手前」で一献されていた。今日も「さんざめき」の大甚からスタートした。
さて、「バーのご指南役」とご一緒なのだから、「バー・ホッピング」をしないわけにはいかない。最終の新幹線で東京に帰られるということなので、大甚の後、先ずは「ARCO」でギネスを1パイント飲み、それから、「BARNS」へ寄ってご主人の平井徹氏とお目にかかっていただいた。実は、お互いに、十年前に名古屋でお会いしたようで…、師匠は邂逅を果たされたようだ。
後ろ髪引かれる思いで、「BARNS」を後にし、「ここならいつでも東京に戻れる」という機動性抜群の名駅は「エストマーレ」で、おなじみの愛飲家真田氏と合流し、「お酒、バー談義」となった。
「エストマーレ」は土曜日夜の九時過ぎということもあり、カウンターもテーブル席もほどよく埋まっている。
ここでは「常連席」というわけではないが、我々三名を入り口付近の「ソファー席」へ案内してくれたのは、中川雅彦アシスタントマネージャーのお心配りだと思う。ここなら、カウンターも含め、バー全体が見渡せるし椅子は快適、「お酒に一過言ある」三人組みなら、バーマンのそばの方が目が行き届くからであろう。
我々三人組みは着席時に「カウンターが空いたらお願いしますね」と一声かけていたが、この日は結局「空かず終い」だった…。ただ、これについては、少なくとも筆者は納得のいくものであった(お二人は、ぜひカウンターで…の思いであったろうし、筆者もできればそれが一番…)と思うので、ここにあえて書いておく。
筆者は実はあえて「三名でいくからできるだけカウンターで」とはあらかじめ電話しなかった。「二名」ならあるいは先に電話したかもしれない。
今回は「BARNS」を後にした我々が着くすぐ前に、合流の真田氏がすでにエストマーレの前まで来ていたようなので、氏に「カウンター三席で取れるか聞いてください」とお願いするも、すぐに「今はテーブルしか空きがないようです」と返信があった。
筆者はこの時、実は「今日はあのパターンになりそうだな」という予感はあった。筆者自身には「ゴールデンタイムに三名でカウンターを占拠するのは、やはりゲストの暴挙であろう」という思いがどこかにある。「二人」なら「色々な場合」も想定され、むしろ自然であるが…。
実際、三人でカウンターに並んで楽しくやるには、ゲスト自身のある程度の心得や制約(まわりへの配慮など)が必要であることは、おわかりのとおりである。(三人のカウンター利用では、その楽しみが半減することは、やはり否めない)
したがって、バーマンもこの三名以上の複数人のカウンター案内には慎重に対応しているに違いない。「できれば三名以上はカウンターに置きたくない」というのが本音であろう。しかし、特にホテルでは「ゲストは常に正しい」というサービス方針が浸透しているから、「カウンターにはご案内できません」とは答えることはない。
そこで、いわゆる常連客(レギュラーゲスト)がこういうケースで来店した場合には、ホール側のできるだけ、快適な席で、しかもバーの動き全体が見渡せる席へ誘(いざな)い、バーマンは自分たちの仕事場の「ゲストの監視」にあえて身をさらすのである。
込み合っているバーのカウンターは、一人席もしくは二人席なら、すっと空くこともあるが、三名一緒に席が空くことはまずない…。実際、今回それを「監視」しながらマティニーなどをいただいていたのでよくわかる。
「監視」しながらテーブル席にいて、いわゆる「歯抜け」に席が空くと、「あそこでも別々でもいいから…」とゲスト側から「カウンター行き」を促すケースがある(ゲストは自分から「常連席」行きを言い出してはいけない…鉄則を破り)が、「あちらは、実は今ご予約席で…」と申し訳ない表情でサラっと受け流すバーマン…。
ここに決して「裏切らないバーマンのたしなみ」を見出せて、かえって嬉しい。あそこで、「はいどうぞ…」と来ては、実は「がっかり」してしまったに違いない。(これは決して皮肉ではない。)
ここ、エストマーレでもさりげなく「緩衝地帯」を空けておくことで、うまく納まっているのである。この、「すべてのゲストへの公平なサービス」が機能していることと、それを貫くバーマンの態度に好感を覚える。
今回、このとおりの情況ながら、それでいて、児玉省吾氏、西川拓真氏といったベテラン域のバーマンたちが、我々「三人組み」をそれとなく気遣って対応してくれる…。これもバランスをとった「公平」で「秀逸」なサービスである。
ついぞカウンターへは行けなっかたが、至福のひと時であった。(いわゆる、災い転じて福となす…に違いない。)
こういう事情もあり、我々も不快ではなく「今夜は目がないな…」と早めに切りを着け、最終一本前の新幹線で、真田氏とご一緒に師匠をお見送りした。ホームに上がった時の夜風がとても心地よかった。
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コメント
- 大甚 -- りんくす 2006-01-23 (月) 16:02:16
- 居酒屋/大甚 -- りんくす 2006-01-23 (月) 16:16:16
- バー/エストマーレ -- りんくす 2006-01-23 (月) 16:16:59
- バー/Arco -- りんくす 2006-01-23 (月) 16:17:47
- バー/BARBARNS -- りんくす 2006-01-23 (月) 16:18:24
- エストマーレは最高です
-- なごや人 2006-02-17 (金) 11:23:31
- 西川さんの隠れファンです
-- 奈美 2006-03-13 (月) 11:50:49
- 神奈川はバーが少ないからなぁ。エストマーレ行ってみたい♪ -- ゲストJane 2006-03-14 (火) 08:38:45
- 公平なサービス ありがたや〜
-- 女将 2006-03-15 (水) 15:42:36
- 西川さんはエストマーレをやめられましたよ! -- ゲスト 2006-03-26 (日) 18:03:16
西日本文化
ここ数日、中国地方(支那大陸ではなく…)に出かけ、今朝、岡山からの夜行バスで名古屋駅についた。疲れはあるが…充実した気分で名駅を歩いた。
昨晩は岡山を代表するオーセンティックなバーに二軒立ち寄ったのだが、岡山は人口の割には「本格BAR」がなぜか多い。筆者は、「有力な外様大名の居た土地柄にはそういう傾向がある」と勝手ににらんでいるのだが…いかがだろうか。
一軒目は、市内幸町にある老舗格「BAR LITTON」の吉松択郎氏(岡山出身、学生時代を名古屋で過ごしたバーテンダー)と大名古屋文化と岡山文化の類似性について、「しらふ」と酩酊者(もちろん筆者)とがカウンター越しにその話題で盛り上がった。
名古屋の「エストマーレ」、「BARNS」や「立礼」の話でも全く違和感なく通じ、いえば、銀座の「テンダー」で「エストマーレ」との近い距離を感じながら飲んでいるようなものである。岡山にありがたい「知り合い」ができた…。
さて、バーをもう一軒ということで、数軒隣の「BAR PADLOC」(こちらも数十年の伝統あり…ご当地おなじみ)に足を向けた。目の前の経験豊富なバーテンダーの園田浩也氏によれば「うちも、なぜか名古屋に縁のあるお客さんが多いんですよ…」ときた。ここでも「我が意を得たり」の気分になった。
「今日入荷しました…」と黒いオリ−ブのマティーニを園田氏からいただきながら、「ラーメンは、どちらがいいでしょう…?」と尋ねると、「名古屋へお帰りのバス停へのオンザウエイで、私も行きつけのお店があります…。」と何と筆者を連れて、岡山の味である「中華そば山富士」(午前三時まで営業…懐かしいあの味!)までご案内いただいた…。まさに「一期一会」、これが日本のバーテンダーですぞ!
ところで、筆者の生まれは「備中高梁」(138年前は備中松山)であり、岡山に大きなゆかりがある。備中松山藩足軽の五代目にあたる筆者はその後、名古屋人、香港人となり、今や、ついの住みかは「美濃は多治見」であり、「東濃人」である。
多治見は家内の出身でもあるが、筆者には(家内と知り合う前の昔から)不思議と「地元」のような感覚があり、すでに多治見が故郷のようなものである。
岡山弁は日本語ではあまり意識されない現在進行形を「…ょおる」で表すことができる。
例えば、「雨がふりょおる」、「もう駅へ行きょおる」という具合に表現できる「便利な言葉」なのだが、多治見で使われている「東濃弁」も、ほぼ同じ用法であり。「のぉう」(例:寒いのぉう)の多様や、言葉のイントネーションも両者は圧倒的に近い。断定の助動詞の「じゃ」(岡山弁)と「や」(東濃弁)の違いくらいほどにである…。岡山弁で「そりゃあそうじゃろう」とくれば、東濃弁で「そりゃあほうやらぁ」とくる。
名古屋では、この「…ょおる」や「のう」こそ使わないが、岡山弁の語調とイントネーションは、こちらもほぼ同じである。あの京都、大阪、神戸という大関西圏を挟みながらも、言語文化面では見事にリンクしていることが…実に興味深い。
尾張、美濃、備前、備中あたりの人々は、あまり違和感なく会話が可能である。語尾の「じゃ」と「だ」の違いはいたし方ないが…。
東は名古屋、多治見あたり…、ここまでが、風土や言葉など「西日本」文化のギリギリのところでもあり、筆者もその「微妙さ」を楽しんでいるところがある…。
多治見は中央本線(中央西線)にあるが、その先の塩尻(中央本線と松本、長野方面にゆく篠ノ井線が分岐する駅)にゆくあたりはすでに「東京文化」(東日本文化)であるから、筆者にとっては、不快ではないが違和感はある。うどんよりも、「そば文化」で、どんぶりの中の汁の色は濃い。
名古屋も多治見もまだ「うどん文化」に属している。汁は「濃い目」ではある…が、これは筆者の許せるギリギリの境である。
この「西日本文化」を東にさらされつつも、「ギリギリ」で保っている大名古屋文化に感謝!
そして、筆者はお蔭様でお仕事をいただき、東奔西走しているが、「DNAに刻まれた西日本文化をいつも意識しながら旅をしている」ということがまた再確認された昨夜の郷里「岡山」に感謝!
今宵は早速「エストマーレ」にこのあたりの「報告」に行ってこようかと思っている。
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コメント
- グッド d(  ̄∇ ̄☆) -- りんくす 2006-01-21 (土) 15:34:20
- バー/エストマーレ
-- りんくす 2006-01-21 (土) 16:16:30
- 西日本文化 と 東日本文化 境はどこ?
-- オヤジ 2006-01-21 (土) 16:55:36
- エストマーレに感謝!
-- 名古屋人 2006-01-21 (土) 17:18:39
- 東濃人万歳
-- ゲスト 2006-01-22 (日) 01:13:40
- バー/BARBARNS
-- ゲスト 2006-01-23 (月) 09:42:38
- 西日本と東日本の文化的境は、ずばり豊橋と新所原の間くらいです。言語的な境は、関が原です。「ばか」(新所原まで)、「たわけ」(三河、尾張、美濃)がここから「あほ」、「あほう」に変わり、相生を過ぎ、岡山に達すると「あんごう」に変わります…
。 -- Marty 2006-01-23 (月) 13:02:32
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Martyさん…
放置中!??
Marty死亡説が!?
マーティーさ〜ん
^( ̄ー ̄ )(  ̄ー ̄)^ドコドコ?
▼o・_・o▼コンニチワン♪
馬悦天←これでマーティーなの??
Martyさ〜ん!!
添付ファイル:
要約: ヘアヌード写真集「Sweet Goddess」が売れている。
Weblog: くちこみ評判良品
日時: 2006年4月20日 01:14:23









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